近年景気が良くなってきた、と言われています。確かに実生活者レベルでその好景気を肌で感じられるようになってきたこともあり「そろそろ転職をしようか」とお考えの方がいらっしゃるかもしれません。
実は私も数回の転職経験があります。私の現職は校正。ですから転職は、編集や校正という職種で繰り返しています。「編集や校正」と聞くと、Excelはあまり使わないようなイメージがありませんか?しかし実際は、意外とよく使います。
私が初めて編集や校正の職種で採用された会社は、非常にアナログな会社でした。ですから連絡ツールは電話とFAX、校正も手書きの原稿用紙に直接書き込む感じでした。しかも私が学生の頃はまだパソコンはさほど普及しておらず、授業で学んだのは“ワープロ”。そんなレベルでも業務でパソコンを使うことはほとんどなかったので、何も問題なく日々の業務をこなしていました。
そんな中一身上の都合により退社。次も運良く校正の仕事で転職ができたのですが、小さな会社のため、校正以外の仕事も対応しなければなりませんでした。ただその職場で同じ業務を行なっている先輩方は、パソコンの電源がどこにあるのかもわからないレベルでした。しかもパソコン業務は一切覚えようとすらしないスタンスでしたので、パソコン対応は全て私の業務になりました。
まず私がそこでExcelを使って行なったことは、既存の顧客管理と新規獲得のための電話営業の管理表作成。ただ私も我流の操作なうえに分からないことを周りに聞けないので、今になって思えば“手書きよりもマシなレベル”の簡単なシートしか作れませんでした。
ただ、そこでの作業のおかげで“小技”は習得できました。例えば、Excelの場合文字を打ち続けると、打った文字が途中で見えなくなってしまいます。最初は「なんで文字を打った筈なのに消えるの!?」と驚いたものです。そこで全体を表示するにはどうすればいいのかを調べて知ったのが、「Alt+Enter」の機能。つまり“Alt”と“Enter”を同時に押すと、改行できるというもの。この“小技”は、現在も公私ともに役に立っています。
あと現職でよく使う機能がもう一つ。あまりにもパソコンの階層が深すぎてどこに私が欲しい原本があるのかが分からなくなったとき。もしくはパソコンから“警告”が発信されたけれど、どうすればいいのか分からないので、その警告内容をよりパソコンに詳しい人に伝えて解決方法を教えてもらいたいときに用いる「pause break」のボタン。
この「pause break」ボタンを押して、Excelに貼り付けると「pause break」のボタンを押したときの画面が出てきます。これをプリントアウトすることで深い階層にあるもののありかがすぐに分かったり、パソコンの警告内容をプリントアウトすることでトラブルの原因が分かりより早く解決できるわけです。
IF関数は現職で使わざるを得なくなり(!?)、使うようになりました。例えば「本社移転連絡済みチェックリスト」の作成。本社移転連絡完了目標日に対し、実際どれだけ進捗しているのかを確認するためのこのリスト。IF関数を使えば、かなり簡単に管理が可能になります。
1:セル「D4(チェックの一番上の欄)」をクリックします。
2:「数式」タブをクリックします。
3:「理論▼」ボタンをクリックします。
4:一覧から「IF」を選択します。
5:「関数の引数」が表示されます。
6:「論理式」に「C4>=$C$15」を入力します。
7:「真の場合」に「“✔”」を入力します。
8:「偽の場合」に「“”」を入力します。
9:D4を囲んで「+」マークが出たら表の下までドラッグします。
すると「目標日(7/15)」に対し、本社移転の連絡ができている会社とできていない会社が一目で分かります。このようにIF関数が使えると、管理業務はとてもスムーズになります。
いかがでしたか?ここで紹介したExcelは初歩的な内容になります。しかし私のような完全なデスクワークではなくても、Excelは思いのほかよく使うということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ましてデスクワークになると、おそらく業務の中でもっとExcelを使用するはずです。しっかりとExcelを身につけて、自信をもって転職活動に臨みましょう。
【ライター:むらたん】