皆さん、こんにちは!
元事務のライター、山田です!
皆さんには職場に「先輩」っていらっしゃいますか?
仕事の仕方、職場における気配り、ビジネスマナーなどもろもろを教えてくれる先輩。職場に入りたての右も左もわからないとき、道しるべとなってくれる存在。ひよこにとっての親鳥みたいな。
いなければ、仕事のいろはもわからず困ってしまうそんな存在・・・。
だからこそできるだけ良い関係を築いておきたいものですよね。
しかし、先輩だって人間。性格も人それぞれですから、中には指導の仕方が厳しい先輩もいらっしゃいます。
今日はそんな「厳しい先輩」とも上手に付き合うにはどうしたら良いのかを考えてみたいと思います!
「厳しい」と一言に言っていますが、この厳しさには二つの種類があると私は考えています。
一つ目は、相手を貶める厳しさ
二つ目は、相手を思う厳しさ
です。
昨今、パワハラ事件を耳にすることも増え、
「こんな先輩、あり得ない」とか、
「この上司、最低」みたいな感想を抱くことも多いと思います。
一つ目に挙げた「相手を貶める厳しさ」は、まさにこの部類のものです。
自分の優位性を示したいがために厳しい言葉を使い、理不尽な行動を取るケースですね。
このような場合は、上手に付き合うと言っても限界がありますから、自分でなんとかしようとせずに、第三者に相談することが重要かと思います。
けれど、多くの場合、先輩が後輩に厳しくする理由はこれではなく、二つ目の「相手を思う厳しさ」ではないか、と私は思っています。
「そうかな・・・。それにしても注意が細かすぎないかな」
「もうちょっと優しく言ってくれてもいいのに」
などと後輩側からすると思うこともあります。
私はその口でした^^:
入社したばかりのころ、要領が悪くて、先輩にしょっちゅう注意されていて、同期の子に随分グチっていました。
けれどあるとき、先輩の言いつけを守らず作業を進めてしまい、お客様にも迷惑が及ぶようなミスを犯してしまいました。
そのときのことはよく覚えています。
上司にも厳しく注意され、クライアントからも叱責を受けました。
先輩はちゃんと指導をしてくれていたのに、それを守らなかったのは私です。なのに、先輩は上司の前で一度も私を責めず、
「きちんとチェックができていなかった自分に非がある」とそう言って頭を下げてくれました。
そのとき、私にもようやくわかりました。
仕事をする、ということが易しいことではないということ、先輩があれほど細かく作業について指導をしてくれていたのは、このようなミスが起きることにより、多くの方に迷惑が及ぶことだとわかっていたからだと。
自分のためではなく、相手のためを思って厳しくしていてくれるのだと。
そうして考えてみれば、指導の端々にそれはあったように思います。
「ここのチェックは入念にするようにって言ったよね。なんで一回しか見直ししないかな。間違えていたらお客様に迷惑がかかってしまう大事なデータだよ?」
「仕事中は集中する!まだ定時じゃないからちゃんと気を引き締めて。そんなだとミスするよ」
厳しいことをたくさん言われたけれど、どの言葉も考えてみれば「確かにそうだ」と頷けるものばかりでしたし、きちんと指導を守っていれば、ミスも起きませんでした。
このように、厳しいことばかりに目が行って、ついつい言葉の意味をおざなりにしてしまうこともありますが、厳しさの裏側に隠れている、
「きちんと教えないと、この子が大変なことになる」
という先輩の声が実は隠れているのかもしれません。
厳しい先輩に悩んだときは一度立ち止まって、なぜ厳しくされたのか、その理由を考えてみることをオススメします。
仕事とは簡単ではありません。
日々の積み重ねをし続けて自分のスタイルを確立させていくものです。
先輩とはそのスタイルができる前の基盤づくりを教えてくれる師匠のようなものと言えるでしょう。
とはいえ、先輩も後輩に仕事を教えるだけが仕事ではありません。
先輩には先輩の抱えた業務があり、多忙です。
ですので、後輩として厳しい先輩とも上手に付き合いたい、と考えたら、
一度教えられたことは時間をかけず自分のものにする努力をするべきかと思います。
わからないことをわからないままにするよりは、きちんと納得がいくまで確認するのは仕事の基本です。
わからないまま進められるよりも、ちゃんとわかるまで聞いてくれる方がいい、という考えは、後輩への指導が熱心な厳しい先輩であればあるほど多いかと思います。
しかし、そうは言っても限度はあります。
「何十回同じこと説明させるのかね・・・この子は・・・」
と思われるほど、先輩に教えを乞うのはあまり得策とは言えません。
とはいえ、学生時代はそれほど頻繁に使うこともなかったパソコンを使っての仕事だったりすると、パソコンの操作の最中に行き詰まって、先輩に助けを求めたくなることも多々あります。
ですからそうならぬよう、業務の進め方以外の簡単なパソコン操作くらいは自分でなんとかできるまでに備えておく努力をしておくことは必要ではないでしょうか。
厳しい先輩にありがちな傾向に、
「後輩との距離の取り方がわからず、つい厳しく教えてしまう」
というのがあります。
いじめたいと思う気持ちがあるわけでは当然なく、「ちゃんと教えなければ!」という強い思いから、厳しく接してしまうというなんとも不器用な方も案外いるのです。
後輩側からするとたまったものではありませんが、別に後輩より上に立ちたいとか、服従させたいとかそういった気持ちではなく、単に「ちゃんと育てないと!」の思いからなので、悪気はありません。
また、そうした厳しい先輩ほど、後輩がきちんと知識や技能をものにできているのか見ているものです。ですから、そのパターンの先輩の下に就いたら、先輩からの指導を受け取って成長することに全神経を集中させてください。
最後に、厳しい先輩と上手に付き合うとっておきの秘訣をお伝えします。
それは、
「適度に受け流すことも必要」ということです。
ここまで、先輩の教えには誠意を持って向き合っていこう、と言っていたのに矛盾していないか?と思われるかもしれませんが、これは結構大事です。
なぜなら、人にはそれぞれ個性があって、完全にお互いを受け止めることはなかなか難しいからです。
先輩が自分のために言ってくれている、その思いもわかります。
けれど、どうしても仕事がうまくできないときだってあって、そんなときに厳しく注意されるとどうしたってへこんでしまいます。
へこめばへこむほど、インプット、アウトプットが遅くなるのはよくある話です。
先輩もその辺りは考えて、状況に合わせ、都度指導を柔らかいものに切り替えてくれる方ももちろんいますが、先輩も後輩の微妙な心を読み切れず、切り替えるタイミングを逸してしまうときもあります。
そんな場合は
「こんなに言ってもらってできないなんて、自分ってなんでダメなんだ」
などと思うのではなく、
「言われちゃったな~。けど、次から頑張ろう」
と適度な心の切り替えをしていきましょう。
そうしてゆとりを心に残しておく方が、良い仕事は絶対できますし、後輩が仕事で成功すれば先輩もきっと喜んでくれるはずです。
先輩との付き合いは難しいです。けれどどうか、苦手だ、と最初から思わないであげてください。
私の例のように、一番の味方が先輩だった、ということも案外あるものですから。
【ライター:山田ゆい】