皆さん、こんにちは!
元事務のライター、山田です。
ブラック企業と言えば、映画にもなったこの本を私は思い出します。
「ブラック企業に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない」(こちらでも紹介してます)
ブラック企業に勤めるってなんて恐ろしい・・・と震えさせられ、なおかつブラック企業というものが普通に存在していることを、リアルに感じさせられた、実にインパクトのある本でした。
とはいえ、知っているようで知らない(知らない方が幸せとも・・)ブラック企業。
「ブラック企業に勤めているんだが・・・」のストーリーの中でもブラック企業の定義について触れている部分はありますが、本日は私の視点からそもそもどういう会社がブラック企業と言われるのか、また、不運にもブラック企業に勤めることになってしまったらどうしたら良いのか、について考えてみたいと思います!
ブラック企業を考える前に、自分だったらどんな会社に勤めたいのか、考えてみました。
・給与が実績に見合っている
・適度な休日がある
・福利厚生がきっちりしている
・仕事に自由度があり、自分の意見が通りやすい
・人間関係が円滑で、仕事を丁寧に教えてくれる先輩がいる
・尊敬できる上司がいる
・企業の理念、経営方針に納得がいく
・将来性を感じられる
などなど。
挙げ出したらきりがありませんが、この辺りでしょうか。
こういった会社であれば、満足して働けますので、離職も考えにくいと思われます。
いわゆる「ホワイト企業」と言えますね。
では、ブラック企業は、と言うと、
・働いたわりに給料が少ない
・残業、休日出勤が多い。有給も取らせてもらえない
・やりたくない仕事ばかりさせられる
・意見を言っても上層部まで到達しない
・仕事に影響が出るほど、社員同士仲が悪い。足の引っ張り合いがある
・上司が部下の意見を端から否定し、耳を傾けない
・他社にはない謎の社内ルールが複数ある
・この会社がどうなってほしいと思っているのか、経営陣の考えが見えない
ホワイト企業のまさに真逆。
これも挙げ始めたらきりがありませんが、ブラック企業の特徴を一言で言うなら「個人の思考、行動が著しく侵害される」ことだと思います。
会社は仕事をするところですから、規則が生まれるのは仕方がありません。しかし、その規則がすべての社員を守るものではなく、一人、あるいは複数の人間の利益や快適さを維持するために存在してしまっているとすれば、その企業はりっぱなブラック企業と言えるでしょう。
また、ブラック企業の特徴をもう一つ上げるとすれば「変わらない」ことだと私は思っています。
苦しんでいる社員がいる、業務に支障をきたす状況になっていると察知した時点で、企業として何らかのアクションを起こすのが普通です。しかしブラック企業では問題点が分かっていてもなかなか改善がされないことが往々にしてあります。それは、「改善」に対しての意識が低いためです。
「これまでもこれでやってきたし」
という根拠ない歴史の積み重ねがあるからこそ、悪い土壌が育ちやすくなってしまうのではないかと考えられます。
入社するときはまさかブラック企業だとは思わず、入ってみたらブラックだった・・・。
という話はちらほら聞きます。
その企業に対して思い入れを持ち、仕事をしたいと思って入社しているのですから、もしも実態がブラックだったと知ったら、かなりのショックを受けると思います。
ちなみに、厚生労働省のホームページにブラック企業に就職してしまったときどうしたら良いかが掲載されていました。
「このような企業に就職してしまった場合の対応としては、第一義的には会社に対して問題点の改善を求めていくことが考えられます。しかしながら、新入社員が単独で会社に問題点の改善を求めて交渉等をするのは現実的には非常に難しいと考えられます。したがって、問題点に応じて、外部の関係機関や労働組合に相談することも有効な手段と考えられます。」
まずは会社と冷静に話し合うため、自分一人ではなく、第三者の立ち合いの元、改善していくのが得策、ということですね。
確かにこの方法も一つでしょう。
しかし一方で、会社に残るではなく、転職するという選択肢もあってもいいと私は思っています。
なぜならこれまでブラックだったものを変えるというのは容易ではないですし、会社に反発することで、より辛い仕打ちを受けることもないとは言えませんから。
どちらを選ぶかはその時々に違うと思いますが、どちらにせよ、もしも入社した会社がブラックだったと気づいたら、
「我慢だけは決してしない」
ことを第一に、ご自分にとって無理のない道を選んでもらいたいと思います。
ブラック企業で働く人の話を聞くたび思うのは、
「そんな会社なら辞めればいいじゃん・・・」
ではないでしょうか。
しかし、ブラック企業を辞められない方は真面目な方が多く、「ここで辞めていいのだろうか。無責任ではないのか」
と考えてしまう方が多いです。
あるいは、
「今、ここを辞めても自分にはできる仕事がない・・・」
と思い込んでいる方も。
ですが、心身を壊してまでいるべき会社などありません。
むしろ、ブラック企業にいることで本来の実力が出し切れていないもの。
ですので、会社のことを考えるよりも、自分のことを考えるべきです。
けれど、ブラック企業を抜けることを気にするあまり、慌てて転職先を決め、またブラックな条件の会社に入社してしまうことになっては意味がありません。
そうならないために、自分に自信を持つことが重要になってきます。
「自分はどこでもやっていける」
「次の会社はすぐに見つけられる」
というように。
とはいえ、自信とは、無の状態からでは生まれません。積み重ねた経験やスキルがあって初めて生まれてくるものです。
しかも、自社でしか通じない技術ではなく、他社での業務にも応用が効くようなタイプの技術やスキルが、です。
そのような経験やスキルを身に着けるためには、今、自分がいる会社の業務にだけ目を向けるのではなく、自分の力はどんな業種に転用が可能か、どんなスキルがあれば、もう一ランク上の仕事ができるのか、常に考え、自ら学ぶ習慣を身に着けることが大切かと思います。
知識や技術は、自分を裏切りません。
真摯に身に着ければちゃんと応えてくれますし、他者からも認められます。
認められることで自信は生まれ、力に変わります。
ブラック企業から抜け出す力にです。
ブラック企業とは、あってはならないものだと私は思います。
けれど、ブラックと呼ばれる会社がいまだに存在することも事実です。
もしもそんなブラック企業に出会ってしまったら、あるいは今現在、ブラック企業で働いているとしたら、私が今日お話ししたことを思い出していただければ幸いです。
【ライター:山田 ゆい】