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事務職の良い手抜き、悪い手抜き

2018/12.19

皆さん、こんにちは!

元事務のライター、山田です。

 

今日は少しシリアスなこんな話題から・・・。

私が以前勤めていた会社で同僚だったYちゃんの話。

Yちゃんはとても真面目できっちりした性格で、会社からの評価も高い社員でした。

気立てがよく、仕事の出来栄えも完璧、人の嫌がる仕事も率先してやる、というまさにスーパーウーマンと言ってもよい、本当に素敵な人でした。

が、ある日を境に会社に来られなくなってしまいました。

理由は「うつ病」と診断されたためです。

 

Yちゃんと私は入社時期が近かったこともあり、会社帰りに会社の愚痴を言い合ったり、プライベートの悩みを打ち明けあったりをしょっちゅうしていました。

 

だから、会社では明るく影を見せなかった彼女が苦しんでいたことを、私は断片的ではありますが知っていました。

 

「どうしても仕事に手が抜けなくて。でも正直、苦しい」

 

と、彼女は何度も口にしていました。

 

そのたびに私は、

「そんなに真面目に頑張ることないよ。体壊れちゃ元も子もないし。

適度に手抜きをしたっていいんだって」

と、声を掛け続けていました。

 

けれど、

 

「手抜きってどうやったらいいか、わからなくて」

と、彼女は困惑したように笑うばかりで、結局仕事のスタイルを変えることはありませんでした。

 

だから、彼女がうつ病になって会社を休職したとき、随分悔やみました。

もっと彼女が楽になれるようなアドバイスができなかったのか。

仕事をもっと代わってあげていたらよかったのか。

 

現在は彼女も会社を辞め、新しい環境で頑張っています。

けれど、あのときの後悔は私の中でまだ消えていません。

 

今日はその当時のことを思い出しつつ、自分で自分を追いつめてしまわないよう、ほどよく手抜きをするにはどうしたらよいのかについて考えていきたいと思います。

 

1.手抜きをしてはいけないのか

 

「全力は素晴らしい」

「持てる力をすべて使って頑張るべき」

「適当な仕事をするくらいなら、やらない方がまし」

 

みたいな、謎の精神論が叫ばれていた時代はもう終わり、今はゆとりを持って仕事をすることにスポットが当たる世の中になってきています。

 

とはいえ、仕事の出来栄えについては「完璧であれ!」という考え方は今も当然あります。

特に事務職は、正確性が重んじられる職種であり、ミスなくきっちりがマスト条件と考える会社がほとんどではないでしょうか。

 

じゃあ、事務職は手抜きも許されないのか、と絶望的な気持ちになりますよね。

でも私はそんなことはないと思っています。

 

手抜きをしてはいけない、その思いが強すぎると、正常な判断力が損なわれミスを誘発してしまうというのも珍しくない話だからです。

 

ミスをしてもよい、というわけではありません。けれど、心にゆとりを持っている方が高いパフォーマンスを発揮できることはすでに証明されています。

 

心にゆとりを生むために適度な手抜きを取り入れていくことは、事務職にはむしろ必要なことなのではないでしょうか。

 

2.悪い手抜き、良い手抜き

 

では具体的にどんな手抜きが許されて、どんな手抜きなら許されないのか。

 

それを考える際忘れてはいけないのは、事務職の仕事の意義です。

 

事務の仕事は実に多岐に渡ります。書類の処理が一般的な事務の仕事と思われがちですが、他部署との調整や、会社の顔としての来客対応、時には営業の方と共にお客様の前で商品説明をしなければならないときだってあります。

これらの仕事に共通しているのは、すべて仕事の裏側に人がいる、ということ。

 

事務の仕事は誰かのために存在しています。

だからその誰かにとって良い結果が残せれば、事務としての仕事は完遂した、と言っていいわけです。事務として意義のある仕事ができた、ということですね。

 

つまり、この誰かに影響が及ぶような手抜きはするべきではない手抜きということとなります。

たとえば、あるデータのチェックを任されたとします。マニュアル上は二人の人物がチェックをする、というものであったとき、

「一回確認してもらってるし、私は適当でもいっかな~」

と真剣にチェックをしなかったとしましょう。

二重チェックの意味は、一人でチェックした場合のチェック漏れを防ぐためのもの。それだけ膨大なデータだったり、チェック項目が多かったりでヒューマンエラーが起きることが想定されるデータなためそうルールづけられている場合が多いです。

それを一人がチェックしているからいいかなと手抜きしてしまうと、万一、先にチェックした人が同じような感覚を持ち合わせていた場合、ノーチェックでデータが次の処理に回されてしまうことになりかねません。

単なるデータと言っても業種によっては消費者の生活や生命に直結するものであることもあり得ます。

このような手抜きは「悪い手抜き」と言えるでしょう。

 

では良い手抜きとは?

それはこんな手抜きだと私は思っています。

 

・作業にかかる時間をあえて多めに見積もる

作業スピードはその日のコンディションによって違います。そのためぎりぎりの時間で所要時間を見積もっていると、思わぬアクシデントがあったときに対応しきれず、ミスに繋がってしまうことも。なのであえて多めの時間を常に設定するくせをつけている方が、ゆとりを持って仕事ができます。

時間が余ったらそれはそれで別のことに使うなり、少しティーブレイクするなり有効に活用しましょう♪

 

・困ったときは悩まず助けを求める

「自分の仕事だから自分がなんとかしなきゃ」という責任感は大切です。

でも、仕事はみんなのもの、という意識を持ち、自分では時間がかかりそうと思ったら人に手助けを求める方が結果、よい方向に転がる場合が多いです。

 

・模倣や流用をする

事務をしていると似たような資料を作ることが多々あります。

そんなときは過去に先輩が作った資料などを探してみて、それをベースに資料作成を進めるのが実は結構有効な手抜きです。

もちろん、元の資料の痕跡が残っていてはまずい場合もあるので注意は必要ですが、Excelの数式などについては、自分で一から組むよりも過去の数式を利用、数値を変えるだけで動かす方が圧倒的に早く仕事が終わります。

 

・体調が悪いときは無理に仕事をしない。

仕事の出来は常に一定であるべきですがそこは人間です。熱があるときと元気なときのパフォーマンスがまったく同じなんてことはあり得ません。(まあ、たまにそういう超人もいますが・・・)

なので、体調が悪いと感じたら無理はせず休憩を取ることはむしろマストな手抜きと言えるでしょう。

 

3.まとめ

 

手抜き、という言葉はあまり良いイメージを生みません。

けれど、今日この記事をあえて書いたのは、頑張ることだけが立派なことじゃないと思ったからです。

 

本当に立派な状態というのは、結果を出すことを目的としながらも、肩の力を抜いて働けることなのではないでしょうか。

 

この記事を読んでくださっている方は、おそらく真面目な方が多いのではないかと思います。頑張って毎日仕事をこなしつつも少し疲れたな、と感じているような。

もしそうであるならば、真面目であることはとっても素晴らしいことで、誰もがやれることじゃなく、その頑張りを見て下さっている方は絶対いることだけは知っておいてほしいと思います。

そしてそのうえで、

そんなあなただから、少しくらい手抜きしたって大丈夫だと言いたいです。

ここまで相当頑張ったのですから。

 

人間には頑張れる限界がそれぞれあってその限界は自分にしかわかりません。

だからこそ、自分自身で限界を回避する必要があります。

手抜きはそのための大切な手段です。

上手に使って元気にお仕事に臨んでいただければと思います。

 

【ライター:山田 ゆい】

 

 

 

 

 

 

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