皆さん、こんにちは。
元事務のライター山田です。
先日、アンドロイドがオーケストラの指揮をする、という世界初の試みを行った様子がテレビ放送されていました。
普通に人間が指揮しているのと変わりなく聞こえます。動きも人間っぽいですし、楽団の演奏にも違和感は感じません。
これは、AIを搭載したアンドロイドが会場のライトや音から自身で判断し、指揮をしていたそうですが、「人間に従う」ではなく「人間を導く」形で指揮をするのはこれまで見たことのない姿ではないでしょうか。
時代はもうここまで来ているのですね。
しかし、ここで少し気になるのが、よくビジネスの世界で囁かれているあの言葉。
「AIが発達すると、人間の仕事はなくなってしまうのか」
です。
これだけアンドロイドが人間のように動ける時代が来た以上、ビジネスシーンにAIが入ってくることは至極当然のことでしょうし、それは在宅勤務の現場でも、もしかしたらあり得ることかもしれません。
今日は、現在在宅でWEBライターを行っている私の視点から、AIが発展した後、在宅ワークはどうなっていくのかについて考えてみたいと思います。
在宅ワークにおいて、場所を選ばず仕事ができる、は最大の強みでしょう。
会社に赴かずにリモートで作業ができたり、自分の都合の良い時間に仕事ができるのはなんとも魅力です。
実際、在宅ではどんな業務が多いのか、在宅ワークのお仕事サイトをのぞいてみるとこんな仕事が出てきました。
・プログラミング/コーディング
・ビジネス資料作成(Excel、Word、PowerPoint)
・在宅秘書
・ホームページ管理
・ライター/編集
・デザイン
・テープ起こし
・コールスタッフ etc…
実に様々な仕事が自宅にいながらできるようですね。
お仕事を募集している企業の情報を見てみると、オフィス自体を設けず、スタッフ全員在宅社員という会社も少なくありませんでした。
会社で仕事をするのが当たり前、という時代ももしかしたらやがて終わり、みな在宅で仕事をするようになるのかもしれません。
とはいえ、現状、在宅ワークが可能な業種をざっと見て感じたのは、在宅ワークをしようと思ったら、なんらかの技能がないとすぐには難しい、と言うところですね。
AIがやれることは現在、徐々に広がっています。
たとえば、衝撃だったのは中部経済新聞にて2016年11月にAI記者が執筆した記事が発表されたそうです。普通に人間が書いた記事と遜色ない出来だとか!
「なんてこと!おまんまの食い上げや~!」
と、ライターとしてはちょっと震える事実です。しかも2年も前にそんな技術が導入されているとは・・・。
それ以外にも、音声を聞き取り議事録を書き起こすとか、作曲をするとか、デザイン画を書いたりとか、有名なところだと企業の面接にAIを投入し、採用現場で活用しているとか。AIは確実にビジネスの現場へ食い込んできています。
テープ起こしやライティング、コールスタッフ、在宅秘書、デザイン・・・。AIが現在人間が在宅で行っている仕事を担う可能性は否定できません。
AIが有能であることを知れば知るほど、
「これはやばい・・・。仕事なくなるかも・・・」
と思いがちですが、私は実はそう悲観していません。
なぜなら、先のことはわかりませんが、特定の領域では人を凌駕するほどの実力を発揮するAIでも、複合的な場面では万能ではない、と思うからです。
文章を書く、資料を作る、音声を聞き取る、絵を描く、人と会話する・・・など多くのことがAIにはできます。
ですが、文章も書け、絵も描け、人と会話も人間並みに・・・と多数の局面で実力を発揮しているAIはまだ存在していません。
様々な能力を使いこなせているという点では現状、人間の方が上なのです。
また、AIとは膨大なデータを解析し、学習することで進化していきますが、データがない状態で放り出されたとき、実力を発揮するのもやっぱり人間だからです。
これは実際に私がとあるクライアントから記事を頼まれた際の指示ですが、
「このインタビュー記事をかっこよく仕上げて」
とだけ言われたことがありました。
かっこよく?!
人によって感じ方違うし、かっこよくって言われても・・・と思いつつも、インタビュー対象者が引き立つよう、読み手に伝わるよう意識して記事を書いたところ、「かっこよく書いてくれてありがとう!」と言っていただけました。
AIが発達することで、在宅ワークの中でも単純業務はAIがするようになる可能性はあるでしょうが、今回私が遭遇したような、人間だからこそ出る「曖昧な言葉」や「予測の難しい言動」に合わせて行動を変える必要がある業務は、人間の仕事として残っていくことが予想されます。
AIは仕事を奪う、とよく聞きます。
でも実際は「AIが仕事を奪う」ではなく「AIのせいでできることがなくなった」と人間が決めつけたとき、本当の意味で仕事は奪われたと言えるのではないでしょうか。
だとしたら、人間である私たちは、自ら進化できるよう、今の自分の限界を上に引き上げる努力が急務だと感じます。
たとえば、Excelで資料を作成する仕事を在宅で請け負ったとしましょう。AIがやればきっと素早くできてしまうでしょうね。でもより見やすいもの、より相手に響くものを、と考えながら、見る相手を想定して行動できるのはやっぱり人間ならではだと思います。
「ここにグラフを入れたいけど、やり方がわからなくて入れられない」と、想像できる能力はあるのに、自身の感覚を実装する技術がなくて悔しい思いをしないために、あるいはお客様の要望にも細かくお答えできるようにするために努力することこそ、AI発達の中でも淘汰されることなく、在宅ワーカーとして成功していく秘訣と言えるでしょう。
よくマンガで、ライバルがいることで切磋琢磨してより高い結果を出せた、というストーリーを目にしますが、案外、AIとはそんな存在なのかもな、と思っています。
あるいは、ドラえもんのようにいつもそばにいてサポートしてくれる優しい友人とか。
いずれにせよ、AIの導入で近年の人手不足が大幅に解消された実例も数多くありますから、AIが良きパートナーであることは間違いありません。
AIと協力し合い、さらに大きな仕事をする、そんな時代はもう、私たちのすぐそばに来ているのです。
奪われる、ではなく、共に歩けるようになるため、今、頑張って自分を高めてみませんか?
【ライター:山田 ゆい】