皆さん、こんにちは!
元事務のライター、山田です。
さてさて、新入社員の皆様も入社して一か月。
お仕事はいかがでしょうか?
いろいろと慣れないことも多くて大変だろうなと思います。
私自身がそうでしたから・・・・。
中でも結構苦痛だったのが「電話応対」!
実家には固定電話もあったので電話に出ることはそこそこありました。
ありましたけど、ビジネスの世界での電話の取り方は私の田舎のような自由度がない。
近所の田中さん『あーもしもし、俺、俺。父ちゃんいる?』
私「こんにちはー♪ いますよ~!
(父さーん、田中のおじちゃんから電話~!)」
父「おー、田中さ~ん」
みたいな感じに出るわけにはいかない!
っていうか田中のおじさん、まったく名乗ってないし。
うちはおじさんを良く知ってるからいいけど、よそだと絶対通じない!オレオレ詐欺かと思われちゃうかもしれんΣ(゚д゚lll)ガーン
と、実家での電話の取り方はともかく!
正直、今や文字でオンタイムにやり取りができるLINEやSkype、チャットワークのようなアプリはたくさんあり、それらをまったく使っていない会社もおそらくないと思います。
わざわざ電話回線使って音声でやり取りするなんて古くない?と思う方も多いでしょう。
私もフリーランスで仕事をしている今、電話よりそれらのアプリを使用してのやり取りが多いくらいです。
けれど、そんな時代でも電話はなくなっていません。
そして新人の最初の仕事は電話、と言われ、震えながら電話に出なければならない時代も終わっていません。
なぜなのか。
今日は電話応対がなくならないわけや、電話応対を極めたらどんなことが起こるのか、また「こいつ、できる!」と思われるような電話の取り方まで、電話についてじっくりお話したいと思います!
そもそも電話ってなぜ必要なんでしょう?
メールの方が筋道立てて説明しやすいし、電話にする必要なくない?
とも思います。
確かに電話よりメールの方が優れている点もあります。
それは。
・口を挟まれず、自分の言いたいことを筋道立てて伝えられる
・時間を選ばず連絡ができる
・メール送信前に確認し、問題があれば修正してから送信ができる
※発信する前に立ち止まって客観的に見られる
※アプリの中には送った後に修正ができるものも
という点です。
良く言いますよね。「一度言ってしまったことは取り返しがつかない」と。けど、アプリの中には一度送ったものを編集する機能を備えたものもあり、「一度書いたことでも修正ができる」という場合も。
けれど、電話だとそうはいきません。
うっかり口から飛び出してしまった言葉のせいで、契約がややこしいことになったり、言った、言わないになったり・・・・。
やっぱり電話いらなくない?
とも思うわけです。
けれど利点ばっかりのメールにも弱点があります。
それは長所と裏返しのこんな部分です。
・口を挟まれず、自分の言いたいことを筋道立てて伝えられる
つまり、
「都度確認をするわけではないので、双方の真意がうまく伝わっておらず最終的に『こんな予定では』という齟齬が発生する可能性がある」
・時間を選ばず連絡ができる
裏返すと、
「送る時間が自由なように見る時間も自由。ゆえにタイムロスが生まれ、緊急時の確認ができないという問題点あり」
・メール送信前に確認し、問題があれば修正してから送信ができる
逆に言えば、
「修正したつもりができておらず、誤った情報を伝達してしまう危険性が」
さらにメールにおける最大の問題点を上げるならば、
「文章だけのやり取りゆえにコミュニケーションが不足し、信頼関係を築きにくい」
が挙げられるでしょう。
「そんなことない。SNSで文字だけで会話してるけど全然、意思の疎通は取れてる!」
と言われるかもしれません。
しかしそれはすべての人がそうとは言えないのではないでしょうか。
文章で端的に意志や感情を伝えることができる人もいれば、そんなつもりはないのに文章だと事務的になってしまい、ぶっきらぼうな印象を相手に与えてしまう人もいます。
じゃあ、電話だとどうなのか。
電話のメリットを見ていきましょう。
メリット1 電話は言葉以上の情報が相手に伝わりやすい
「おはようございます」。
たったこれだけの言葉でも、不機嫌なとき、ご機嫌なとき、知らない人に突然挨拶されて戸惑ったときなど、同じように言ったつもりでも違った形で相手に聞こえるもの。
理由としては声には文章よりも感情が滲みやすいからです。
だから、会社でお客様からのお電話を受けたときでも、
「〇〇さん、いらっしゃいますか」
の一言からだけでも、
「あ、このお客様、とても慌てているな」
「とても喜んでくださっているな」
「〇〇さんとはあまり面識がない方なのかな」
などなど、感情を予測することが相手の声を聞くことでできるのです。
感情のキャッチができると、自然とこちらもそれに対応したた声でやり取りをするようになり、結果、
「この人は自分をわかっていてくれる」
という信頼感に繋がっていくわけです。
メリット2 緊急時の意志伝達がしやすい
前述した通り、メールは送る時間の自由がある一方で見る時間の自由もあるため、急ぎのときには適しません。
その点、電話であれば直接急ぎであることを訴えやすいですし、万一連絡が取れなかったとしても対応してくれた電話口の担当者に状況を説明することで、こちらの知りえない電話番号などから別途連絡を取ってもらえるなど、確実性のある連絡手段が生まれます。
見るか見ないかわからないメールに頼るのではなく、確実にこちらの意志が伝わる手段が取りやすくなる、ということなのです。
メリット3 相手の意図を確認しやすい
文章で書いた方がわかりやすいものもありますが、他方で文章で書けば書くほどややこしく聞こえてしまい、結局どういう意味なのかわからない、ということもあります。
そんなとき、電話であれば、わからない部分を即座に拾い上げ、都度確認しながら理解を深めていくことが可能になります。
メール文章ではなく、自分の言葉で話し合えるので考え方の齟齬が生まれにくくなります。
「結構です」
を、「もういらない」の意味と「大変良いことですね」の二つの意味で取り違えるなんて話がありますが、このように字面だけでは判断できないことも、電話であれば確認が可能になるので、やはり電話は今後もビジネスの世界で大きな役割を担っていくと思われます。
新人さんが電話応対を命じられる理由、皆さんはなんだと思われますか?
会社によってそれぞれ意図するところは様々でしょうが、おそらく以下の二つが多いと思います。
・お客様の名前と仕事の流れを覚える
・ビジネスでの基本的な応対方法を身に着ける
昔、先輩によく言われたのは、
「新人だろうが電話に出るということは会社の顔として出たということ。だから会社に恥ずかしくない対応をしなさい」
と言う言葉でした。
お客様からしてみたら、新人だろうがその道三十年のベテランだろうが関係ないわけなので、この言葉は的を射ているなと思います。
ただ電話を取らされる側からすると、
「自分の担当のお客様でもないし、しょせん取次」
という気持ちが正直ありました。←すみません、先輩・・・。
けれどただの取次でも一生懸命やることで会社からの評価につながることも。
ということで、事務員時代、ひたすら電話取次をしていた結果起こったことをお話したいと思います。
①受付でありながらお客様からのご指名を受けた
最初のころは「たかが取次」となめた考えを持っていた私ですが、電話応対を何年も続けているうちだんだん面白くなってきて、
「どんな風に対応すればお客様喜んでくれるかな~」とか
「お客様が困ってるからなんとかせにゃ!」
と親身に対応するようになりました。
そうしているうち、同僚にこんなことを言われました。
「今日電話取ったらね、『山田さんいないの?声聞きたかったなあ』と言われちゃったよ(-_-;)」
またある営業の方からは、
「明日A商事の佐藤さんいらっしゃるんだけどさ、
『いつも電話応対してくれる山田さん、会えるの楽しみにしてるんで。あんな話し方ができる人だからさぞや美人に違いない!』
って言われたから。明日、お茶出しよろしくね♪」
などと言われることが起こるようになりました。
正直、とても嬉しかったです。
こちらはただ取次をしただけなのに名前を覚えていただけたうえ、来社を楽しみにしてくださるのですから。
もっとも「美人かも!」と言う期待にはお答えできなくて、実際にお会いしたとたん一瞬、「・・・・あ、山田さん?」と変な間がありましたが(笑)
この後、営業のお仕事をお手伝いさせていただく機会があり、取次だけの間柄だったお客様とも良い関係を引き続き作れたことを思うと「たかが電話応対」とは言い切れませんね。
②電話応対の腕を買われ、新人教育を任せれた
前述のようにお客様からの評価をいただけたことが会社からの評価に繋がり、新入社員が入社した際のマナー研修係としてお仕事を任せていただけるようになりました。
実際にお取引のある会社様の名前や特徴も長年電話応対をしているとわかってくるので、その辺りも踏まえてレクチャーをすることで、新入社員の皆さんの今後の仕事にも役立てたのではないかな、と思ったりしています。
では最後に、これができると電話応対できるやつだな!と私が思うテクニックをお伝えしたいと思います。
①「いつもお世話になっております」はより丁寧に
相手が名乗られた後、必ず言うであろう、
「いつもお世話になっております」。
たとえ初めてお電話いただいた方でもこれは定型文として必ず言う台詞です。
ですがどんなに「この会社、聞いたことない名前かも」と思っても、それは絶対に声に滲ませてはならないこと。
それが電話の向こうに伝わってしまうイコール
「あんた誰?」
とこっちが言っているようなものですから。
お電話をかけてくださった方はすべて大切なお客様である、という意識で、相手のお名前を聞いたらとにかく丁寧に、
「いつもお世話になっております」と言いましょう。
たったこれだけのことなのですが、感情をこめてこれを言うだけで電話の向こうのお相手の印象はぐっと良くなります。
ぜひやってみてください!
②相鎚を打つ際は、「はい」だけではなく、自分の言葉を織り交ぜて
「こいつ、面倒くさがってる」と思う電話応対がなにかを考えてみたとき、
「〇〇ですと」
「はい」
「△になりますよね」
「はい」
「だから、◎しないといけないかなと」
「はい」
「ですからね」
「はい」
「・・・・はいはいはいはい言ってますけど、ほんとに聞いてます?」
というような対応が挙げられます。
つまり相槌を打つにせよ、同じ言葉をひたすら繰り返すのは印象が悪いということですね。
かといって無言というわけには絶対いきません。
なので、「ちゃんと話を聞いているよ」という思いを伝えることを一番に、相鎚も丁寧に「はい」だけではなく他の言葉も織り交ぜるようにしましょう。
「確かに」
「もちろんです」
「左様でございますか」
「そうですね」
などなど。
また同じ「はい」を繰り返す場合も、都度トーンを変えることも効果的かと思います。
③何度かかかってきている相手からの電話の場合、どんな関係の方だったのかを頭に思い浮かべながらお話する
最初のうちは難しいのですが、電話応対を何度も経験するうち、お付き合いの深い会社や担当者がわかってくるものです。
そんなときはどんな御用で電話をかけてきてくださっていたのか、過去を思い出しながら電話を受けるように心がけると良いかと思います。
なぜなら、そうすることでお客様のお電話時間の短縮につながるためです。
お名前を窺った時点でどの担当営業のお客様かを瞬時に記憶から呼び起こし、電話応対と並行しながらその担当のスケジュールを確認すれば、取次後にスケジュールを確認するより早いですよね。
さて!
今回電話応対も侮れないぞ!みたいな話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
ビジネスの世界では電話とまったく無縁では生きて行けません。
だったら上手に付き合って今後の自分のスキルの一つにしていく方が、仕事にも幅ができます。
電話応対どうも苦手、という皆様に、今日お話ししたことが少しでもお役に立ちますように♪
【ライター:山田 ゆい】